山形県生まれ。新潟県育ち。虚弱体質であったことへのコンプレックス克服のため運動を始めるが、スポーツ依存症になり体を壊してインストラクターの夢を断念する。大学卒業後は、臨床心理士として紘仁病院へ就職する。以来、依存症(アルコール・薬物等)の専門家として患者や家族のカウンセリングに当たっている。また病院勤務の傍ら、様々な講演活動も精力的に行っている。
臨床心理の現場から
治療してもまた泥酔して病院に戻ってくる患者に、最初は無力感を覚えもした。治療に意味があるのかと悩んだ。「クセ、というか習慣なんですね。なにかに“はまる”ということは」と、学生時代にアディクション(依存症)に陥った経験のある西野さんは語る。 しかし、患者同士が自ら“良くなりたい”という意志をもって支え合うグループと出会ってから、西野さんの考え方が変わった。「治らないと思っていたアルコール依存症の患者にも治る道はあるんです。そこに気づいてからが転機でした。アルコール依存症に向き合おうと思ったんです」。 依存症は心のSOSが形になったものだ。患者が依存症に陥るきっかけとなった深い心の問題と必然的に向き合うことになる。患者に心から信頼されていなければカウンセリングはできない。 「カウンセラーであることを患者から許されている」。いつしか西野さんはそう思うようになった。一人でも多くの患者が回復に向かうよう、何が起こっても患者から逃げない覚悟が西野さんを支えている。
代表的な講座タイトルと対象年代
「アディクションに陥る仕組み」(高校生〜大人) 「恋愛と麻薬の意外な共通点」(高校生〜大人)
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