1959年北海道出身の千葉育ち。現在は東京と名古屋を往復する忙しい生活を送る。大学では英文学を学び、卒業後は商社で活躍。就職後3年ほど経ったころ、自分のまわりが「考えなくてもまわっていく」という危機感を覚え、当時はまだ珍しかった社会人留学を決意。このとき海外教育コンサルタンツ(EDIC)と出会いサポートを受ける。3年間の留学の後EDICに就職。海外教育コンサルタントとして活躍する。趣味は茶道に生け花、テニス。
著書に『もう、あなたの学校は世界で見つければい』(ポプラ社)がある。 子ども達と経験を共有し、その成長する姿を見るのが楽しい 日本から海外へ留学する小・中・高校生のカウンセリングや、実際に留学する際のお世話をしている。「未知なる所に行きたいという勇気を応援したい」という。また、そうした海外留学サポートとともに、外国の教育機関の情報を集めるために現地の学校を訪れたり、逆に外国から来る学校関係者と会ったりと、その業務は多忙だ。 この仕事につくきっかけとなったのは、やはり自らの留学体験。高校時代に行ったアメリカでの経験は「人生を変えた」という。自分の身を海外に置くことで初めて見えてきたことがあるそうだ。多くの人たちに外国に行って欲しい、という思いはとても強い。 一方で、自分がお世話になった現地の人たちへの恩返しとして、出会いをつくっていきたいという思いからもこの仕事に誇りを持っている。 国連を始め国際機関で働きたいという積極的な子、不登校などの状況を打破するために海外に行きたいという子。EDICを訪れる小・中・高校生の動機はさまざまだ。 その一人ひとりがそれぞれにバックグラウンドを持っているため、仕事には「こうすればよい」というものが無いそうだ。コンサルタンティングを通して、経験を共有し、成長する姿を見るのが楽しい。いつも、そのドラマに「学ばされている」と実感する。 "しまった" が成長のチャンス 柏倉さんの講座は、大きく分けて2種類ある。 ひとつめは、海外で得られることにはどんなことがあるのか、留学とはどのようなものなのか、そして実際に留学する時にはどうすればいいのかを語ってくれる授業だ。留学や教育コンサルタントとしての経験をもとにしているので、具体的でわかりやすい。 例えば、海外留学特有の問題がある。まず、親が近くにいない。周りの人たちにヘルプを出してクリアしていく、そんなエピソードを語ってくれる。子どもたちが問題をのりこえていく姿からは、“しまった”が成長のチャンスだと実感するという。 「海外留学については、いつでもいい。でも、1回は行ってみて欲しい。日本から離れて初めて見えてくる「自分」「家族」「日本」がある。」 ふたつめは、そうした留学に関わる業務の中でつちかわれた人間関係からつくられた講座だ。さまざまな国や文化を持つ人たちを、授業のゲストにコーディネートしてくれる。 「異文化理解という意味でも外国の方とお話をすることは大切です。でもそれだけではありません。いつも周りの人たちに言われていることでも、違った文化的背景を持つ人にあらためて指摘されると、案外素直に聞けてしまうのです。」 「本当にこのままでいいの?」 現在のテーマは「学校は大人に決められたものだけではない」ということ。こういう "生き方" や "やり方" があるということに気づくことで、解放されるし自信もつく。 敷かれたレールから外れることは怖かったが、いざ留学してレールから外れてみたら「どうってことなかった」そんな経験からだ。 自分に枷をはめている状況のままだと、「本当にこのままでいいの?」という疑問に陥る。「一つひとつやりながら考えていく」、留学に限らず自分を違った場所に置いてみたり、ちがった視点で見てみたり、そんなことが大切なのだ。 代表的な講座タイトルと対象年代 「海外で学ぶ 〜もう、あなたの学校は世界で見つければい」 高校生〜社会人向け |